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title: この記事のダイジェスト
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- 自律神経の整備:交感神経⇔副交感神経の急激な切り替えを2〜3セット繰り返すことで、両方の働きが鍛えられる
- HSP(ヒートショックプロテイン):細胞修復タンパク質。ただし効果には個人差があり、過信は禁物
- 睡眠の質:加藤先生の見解ではノンレム睡眠が約2倍に伸びる。最適な入眠タイミングはサウナ後2時間後
- 血流改善:温冷刺激により血管が収縮・拡張を繰り返し、血管の弾力性アップ
- メンタル:β-エンドルフィンなどの分泌でストレス軽減。週4〜7回のサウナでうつ病リスクが大幅に低下との研究も
- NG:心疾患・高血圧・妊娠中・うつ病治療中の方は医師相談必須
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はじめに
サウナって、気持ちいいだけじゃなくて、実は健康にも良いってご存知でしたか?
最近では医師の加藤容崇先生(日本サウナ学会代表理事)の著書をきっかけに、サウナの健康効果が科学的にも注目されるようになっています。
この記事では、サウナがもたらす5つの主な健康効果を、根拠とともにわかりやすく解説します!
「なんとなく良さそう」じゃなくて、「こういう仕組みで体に良いんだ」と理解できると、サウナがもっと好きになりますよ😊
※ 本記事の医学的記述は、加藤先生の著書『医者が教えるサウナの教科書』『医者が教える究極にととのう サウナ大全』および日本サウナ学会の公式見解に準拠しています。
効果①|自律神経がととのう
サウナの最大の効果はこれ、と言ってもいいくらいです。
私たちの体には交感神経(アクセル)と副交感神経(ブレーキ)という2つの神経があって、状況に応じて切り替わりながら働いています。
サウナのサイクル(温→冷→休)は、この自律神経の切り替えを強制的に・繰り返し起こすトレーニングなんです。
仕組みをもう少し詳しく
- サウナ室:体が「熱い!」と感じて交感神経が全開、アドレナリンも分泌
- 水風呂:「冷たい!」でさらに交感神経が刺激
- 外気浴:自律神経が一気に副交感神経優位へスイッチ。ただしアドレナリンはすぐには消えない
ここがポイントなんですが、加藤先生によるとととのいの正体はこの外気浴の瞬間にあります。
自律神経は瞬時に副交感神経優位に切り替わる一方、血中のアドレナリンは肝臓で代謝されるまで数分間残ります。
つまり「副交感神経で深くリラックスしているのに、頭はアドレナリンで冴えている」という両立状態が生まれる。
これが、ととのいの「リラックスしてるのに頭が冴える」あの不思議な感覚の正体なんですよね。
このアクセル⇔ブレーキの切り替えを3セット繰り返すのが加藤先生の標準的な推奨。両方の神経の働きがバランス良く鍛えられると言われています。
現代人は仕事や人間関係のストレスで交感神経が優位になりがち。
副交感神経が弱くなると、不眠・疲労感・イライラの原因になります。
サウナはまさに、自律神経を強制リセットする時間として機能してくれるんですよ。
【画像:sauna-health-illust-room.png・無人の日本のサウナ室の内観・温と冷の対比を予感させる構図】
効果②|HSP(ヒートショックプロテイン)の生成
最近よく聞くようになった「HSP(ヒートショックプロテイン)」という言葉。
日本語に訳すと「熱ショックタンパク質」。なんだか強そうな名前ですね。笑
HSPは、体温が上がったときに体内で作られる修復タンパク質のこと。
傷ついた細胞を修復したり、免疫機能を高めたりする働きがあると言われています。
サウナで本当にHSPは増えるの?
サウナによって深部体温を一時的に38℃以上まで上げると、HSPの生成が活性化される可能性があるとされています。
ただし正直に言うと、HSPの効果には個人差が大きく、過剰な期待は禁物です。
医師や研究者の間でも「サウナによるHSP生成の効果は、まだ研究段階」という意見が多く、ネット上で「サウナで万病が治る!」のような極端な情報には注意が必要です。
👤 筆者メモ
自分も最初は「サウナでHSPが増えて若返る!」みたいな情報に飛びつきそうになりました。笑
でも調べていくと、効果はあるけど個人差が大きく、過剰な期待は禁物だと知りました。
“万能薬”として捉えるのではなく、”気持ちいい習慣のオマケで体にも良さそう”くらいの距離感がちょうどいいです😌
期待しすぎないけど、メリットはある
「絶対若返る!」みたいな極端な期待はせず、サウナを習慣化していたら結果として体調が安定してきたくらいの感覚で付き合うのが現実的だと思います。
効果③|睡眠の質が上がる
加藤先生によると、サウナには睡眠の質を高める明確な効果があるとされています。
特に注目すべきは、ノンレム睡眠(深い睡眠)の時間が約2倍に伸びるという見解(加藤先生のダイヤモンド・オンライン連載より)。
ノンレム睡眠中には脳の老廃物が洗い流されると言われていて、認知症リスクの低減にもつながる可能性があると指摘されています。
なぜサウナで眠りが深くなるのか
理由は主に2つあります。
① 深部体温のリズムがととのう
人間の体は、深部体温(体の中心の温度)が下がるタイミングで眠くなる仕組みになっています。
サウナで一時的に体温を上げると、そこから体温がゆるやかに下がっていく過程で、自然な眠気が訪れやすくなります。
② 副交感神経が優位になる
サウナ後は副交感神経が優位な”リラックスモード”。
このタイミングで布団に入ると、寝つきが良くなりやすいんです。
加藤先生のおすすめタイミング
加藤先生が推奨する最適な入眠タイミングは、サウナを出てから約2時間後。
ちょうど深部体温が下がりきって、自然な眠気が訪れるタイミングなんですね。
実践のコツはこちら:
- サウナを出てから約2時間後に布団に入る
- サウナ後にスマホやPCの強い光は避ける
- 軽くコップ1杯の水を飲んでから寝る
これだけで、寝つきの早さがびっくりするほど変わります。
👤 筆者メモ
自分の体感だと、夕方〜夜にサウナに行った日は、本当にストンと眠れます。
普段は寝つきが悪い日もあるんですが、サウナの後だけは「布団に入って5分で記憶がない」みたいな感じ。笑
睡眠に悩んでいる方は、サウナを生活に取り入れるだけで大きく変わるかもしれませんよ!
効果④|血流が改善される
サウナの温冷刺激は、血管にとって最高のエクササイズでもあります。
- 熱い場所に入ると → 血管が拡張して血流アップ
- 冷たい場所に入ると → 血管が収縮して再び絞られる
この血管の収縮⇔拡張を繰り返すことで、血管の弾力性が鍛えられ、血流が改善されると言われています。
期待される効果
- 末梢循環の改善(手足の冷え対策)
- 肩こり・腰痛の緩和
- 代謝アップ
- むくみの軽減
特に冷え性で悩んでいる女性には、サウナの温冷刺激は強い味方になりますよ!
注意点
ただし、高血圧・心疾患のある方は要注意。
急激な血圧変動が起きるので、必ず医師に相談してから始めてください。
【画像:sauna-health-illust-water.png・タイル貼りの水風呂と水温計】
効果⑤|メンタルが安定する
サウナ後の「あ〜気持ちいい〜」という幸福感、あれは気のせいではありません。
サウナのサイクル後には、β-エンドルフィン(脳内麻薬とも呼ばれる幸福物質)の分泌が起こることが、加藤先生の著書でも指摘されています。
これに加え、ととのいの”頭が冴える”感覚にはアドレナリンの残存も関わっているとされます。
期待される効果
- ストレス軽減
- 不安感の緩和
- 気分の安定
- 集中力の向上
加藤先生がダイヤモンド・オンラインで紹介されているフィンランドの追跡研究では、週4〜7回サウナに入る人は、週1回しか入らない人と比べてうつ病による入院リスクが大きく低下すると報告されています(具体的な数値は研究により幅があります)。
また、軽度のうつ状態にある患者さんを対象とした臨床研究では、60度のドライサウナを週5回×4週間(計20回)実施したところ、食欲不振・身体症状・リラクゼーションのスコアが改善したという報告もあります。
特に仕事や人間関係でストレスを抱えやすい現代人にとって、サウナは”心のリセット時間”として機能してくれそうですね。
⚠️ ただし、すでに「うつ病」と診断されている方へ
加藤先生も明確に注意喚起されていますが、現在うつ病と診断されている方は、サウナに入る前に必ず主治医の指示を仰いでください。
特にうつ病の急性期は、温冷刺激によって体調や症状がかえって悪化するリスクがあると指摘されています。
うつ病の治療をサウナだけで完結させようとするのは危険です。
あくまで生活習慣の一部としての心のケア、という位置づけで取り入れてください。
サウナを避けるべき人・タイミング
健康効果がたくさんあるサウナですが、全員にとって安全というわけではありません。
以下の方は、サウナの利用前に必ず医師に相談してください:
- 心疾患(狭心症・不整脈など)のある方
- 高血圧の治療中の方
- 妊娠中の方
- うつ病の治療中の方
- 重度の貧血のある方
- 熱中症のリスクが高い高齢者
- 体調が悪い日、発熱中、寝不足の日
- 飲酒の前後どちらも厳禁(脱水と血圧変動のリスク)
「健康に良いから」と無理をして体を壊しては本末転倒。
自分の体と相談しながら、安全な範囲で楽しむのがサウナとの上手な付き合い方です😌
まとめ
サウナの主な健康効果、まとめるとこうなります:
- 自律神経がととのう:温⇔冷の急激な切り替えで、交感神経・副交感神経の両方が鍛えられる
- HSP生成の可能性:細胞修復タンパク質の働きが期待できる(ただし個人差あり)
- 睡眠の質アップ:ノンレム睡眠が約2倍に。サウナ後2時間後の入眠がベスト
- 血流改善:温冷刺激で血管の弾力性が鍛えられ、冷えやむくみの緩和に
- メンタル安定:β-エンドルフィン分泌でストレス軽減。週4〜7回のサウナでうつ病リスク大幅低下の研究も
- NG:心疾患・高血圧・妊娠中・うつ病治療中・体調不良時は医師相談必須
「気持ちいい」だけじゃなく、科学的にも体に良い習慣だとわかると、サウナがもっと身近に感じられますよね😊
無理せず、自分のペースで生活に取り入れてみてください!
参考文献
- 加藤容崇『医者が教えるサウナの教科書 ビジネスエリートはなぜ脳と体をサウナでととのえるのか?』ダイヤモンド社、2020年
- 加藤容崇『医者が教える 究極にととのう サウナ大全』ダイヤモンド社
- 日本サウナ学会
- 医者が教える「脳の老廃物」をごっそり落とす方法・ベスト1(ダイヤモンド・オンライン)
- サウナがうつ病に効果があると考えられるこれだけの理由(ダイヤモンド・オンライン)
- Laukkanen T, et al. “Association Between Sauna Bathing and Fatal Cardiovascular and All-Cause Mortality Events.” *JAMA Internal Medicine*, 2015(参考:心血管疾患リスク)


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